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こんにちは、更新担当の中西です!
さて今回の豊商事の雑学講座
~水から資源へ~
排水処理=コストセンター?
いいえ、2025年の常識はコストを価値に変える“資源化センター”。ここでは、工場・商業施設・自治体で始まっている最新トレンドを、分かりやすく解説します。
目次
グレーウォーター:トイレ洗浄・散水・冷却塔補給へ。膜分離(MBR/UF)+UVの組合せが定番。
工業リユース:ボイラー給水や生産洗浄に**RO(逆浸透)で磨いて再注入。水道・井水コストを最大30–70%**圧縮するケースも
フードサービス:食器洗浄—下処理—油水分離—膜—熱回収→食洗の温水エネルギーまで再活用
リユースは「節水+熱+薬品」のトータル最適化。水だけ見ず、エネルギーと薬品も一緒に設計するのがコツ
消化ガス発電:汚泥から出るメタンで発電→施設の電力を自給。
ヒートポンプ:処理水の“低温の熱”を回収して、館内空調や温水に。
ブロワの省エネ:可変速(VFD)+溶存酸素(DO)連動で曝気電力▲20–40%も現実的。
微細気泡(ナノバブル):酸素移動効率UPで曝気量を削減、処理も安定。
ポンプの予知保全:電流・振動でベアリングの“悲鳴”を早期に発見。計画停止で止まらない施設へ。
処理の自動チューニング:流入負荷や天候に応じて、曝気/撹拌/薬注を自動で最適化。
異常検知:pH急変・電導度の跳ね上がり→ライン自動切替や遮断弁で被害最小化。
ダッシュボード:BOD・SS・電力・薬剤・汚泥処理費を1枚で見える化。会議が秒で終わる(ほんと)️
スクリーン→微細化:前処理強化で後段の負担を軽く。
凝集剤の見直し:原単位(g/m³)を記録し、最小薬注へ。
MBRの後段に活性炭:色・におい・微量有機物を磨いてリユース適性UP。
油水分離の親水化部材:厨房・食品工場で油カット→臭気と詰まりが激減。
雨天バイパスの賢い制御:豪雨で薄まった負荷を適正配分、タンク容量を“賢く”使う☔
食品(乳・惣菜):油・タンパク・デンプン→DAF浮上+生物処理+脱窒
めっき・電子:重金属・シアン→中和・還元・沈殿(厳格な管理)
製紙:繊維・着色→スクリーン+凝集+生物+活性炭
ホテル・商業:BOD中程度・変動大→MBR+UVで再利用が相性◎
クラフト飲料:糖・酵母→pH調整+凝集+好気、場合により嫌気も
どの業種も**“前処理の丁寧さ”=全体最適の近道**です️
排水基準(pH、BOD/COD、SS、窒素・りん、油分、重金属など)
下水道への受入基準(泡・臭気・有害物質)
緊急時手順:流入停止→迂回→中和→記録→報告。訓練が命
臭気・騒音対策:負圧+活性炭、サイレンサで近隣にやさしく。
ルールは事後対応ではなく、設備と運用に最初から組み込むのが鉄則です✔️
安全第一:酸欠・硫化水素・転落——ガス検知器・三点確保・二人作業が基本。
教育:新任は微生物観察のミニ講座から。菌の表情が読めれば運転が上手くなる。
やりがい:川のにごりが減った日、臭気が消えた日、電力量が下がった月。数字が“いいこと”に直結するのがこの仕事の醍醐味→
各階トイレ・フードコート・冷却塔からの排水を系統別メーターで分解。
アクション:夜間清掃の水量を高圧→中圧に変更、食器の予洗いをスプレー式へ、冷却塔は濃縮管理で排水回数を低減。
結果:給水▲18%、排水処理費▲22%、CO₂▲12%。水道局から表彰&テナントの満足度もUP
流入量・電力・薬品を日次で1枚に集約
DOとpHをオンライン化(アラーム設定)
**前処理(スクリーン・油水分離)**の清掃を標準化
雨天時モードを運転規程に追加
臭気は定点で数値管理(においセンサー or アンモニア計)
安全KYミーティングを毎朝5分
「排水処理=穴埋めコスト」 → 再利用・エネ回収で利益を生む部署になれる。
「設備を大きくすればOK」 → 運用(バルブ1/4回す)で化ける。まずは運転最適化から。
「臭いは仕方ない」 → 技術は進化中。密閉+負圧+吸着で“無臭に近づく”は可能。
排水処理は、見えないインフラから見せたい価値創造へ。
リユース、エネルギー回収、データ運用、安全文化——その全部が企業価値と地域の誇りにつながります。
あなたの職場や街でも、小さな一手から始めてみませんか?わたしたちが、水の未来をつくる側です
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